プロジェクトマネジメントとは、「プロジェクトの要求事項を満たすために、知識、スキル、ツール、および技法をプロジェクトの活動へ適用すること」と定義されています。

あえて単一プロジェクトと明示しているのは、そもそもPMBOKは単一プロジェクトをマネジメントすることを対象にしているためで、複数プロジェクトのマネジメントは対象外としているためです。

「プロジェクトマネジメント・プロセス」は、一連の「プロダクト」「所産」「サービス」を生み出すために、「インプット」「ツールと技法」「アウトプット」が定義されています。

1章と2章で説明した、組織のプロセス思案組織体の環境要因については、インプットとして重要な要素として定義されています。

PMBOKには、プロジェクトを成功させるためには、以下のことを実行する必要があると記載されています。

  • プロジェクト目標達成のための適切なプロセスの選択および実施の厳密さの決定
  • 要求事項を満たすために採用できる、定義されたアプローチを用いる
  • ステークホルダーのニーズと期待に応じた要求事項を満たす
  • スコープ、タイム、コスト、品質、資源、リスク等の競合する要求のバランスをとって、指定されたプロダクト、サービス、所産を生成する

プロジェクトの活動をしていく上で必要なプロセスとしては、以下の2つに分類されます。

  • プロジェクトマネジメント・プロセス
    プロジェクトがはじめから終わりまで効果的に進めるための「5つのプロセス群(立上げ、計画、実行、監視・コントロール、終結)」と「9つの知識エリア(第4章以降で解説)」
  • 成果物指向プロセス
    プロジェクトの成果物の仕様を決めて具体化するプロセス。
    一般的にはプロジェクト・ライフサイクルによって定義される。

PMBOKでは、このうち「プロジェクトマネジメント・プロセス」のみを対象としています。
ただし、プロジェクト・マネジャーは成果物指向プロセスを無視すべきではなく、「プロジェクトマネジメント・プロセス」と「成果物指向プロセス」はプロジェクトの全期間を通して重なり合い、相互に影響しあうことは覚えておきましょう。

PMBOKでは、多くのプロセスやインプット、アウトプットが定義されていますが、現実のプロジェクトですべてのプロセスやインプット、アウトプットを実施しなければいけないわけではなく、常にどのプロセスが適切なのか、どの程度の厳密さで実施すべきかを定義する必要があります。このように実際の事案に合わせて変更・詳細化し、具体的な業務プロセスやルールを定義する作業を「テーラリング」と言います。

PMBOKでは、プロジェクトマネジメント・プロセスの性質を、プロセス間の統合、プロセス間の相互作用、プロセスが果たす目的という観点から、以下の5つのプロセス群を定義しています。

  1. 立上げプロセス群
    公式な認可を得ることにより、新規プロジェクトや既存プロジェクトの新しいフェーズを開始するためのプロセス
  2. 計画プロセス群
    スコープを確定し、目標を明確化して、目標達成に必要な行動を決めるためのプロセス
  3. 実行プロセス群
    プロジェクトマネジメント計画書で規定された作業を完了するために実行するプロセス
  4. 監視・コントロール・プロセス群
    進捗やパフォーマンスを追跡、レビュー、統制し、計画の変更が必要であれば、変更を実施するためのプロセス
  5. 終結プロセス群
    公式にプロジェクトやフェーズを終結するためのプロセス

ここで重要なことは、5つのプロセスの目的を確実に理解すること。(かなりの確立で試験に出題されます)
また、PMBOKでは「プロジェクトは確実に立上げて、確実に終わらせること」が重要だという考え方がありますので、併せて覚えておきましょう。

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