IEEE802.1ag

 

IEEE802.1ag

IEEE802.1ag はコネクティビティレベルの機能で、
主な機能として以下の 3 つがあります。

  • Continuity Check (CC)
    接続性確認
  • Loopback (LB)
    レイヤ 2 の Ping 機能
  • LinkTrace (LT)
    レイヤ 2 の Traceroute 機能

 

Continuity Check (CC)

定期的に OAM フレームを送信して、接続性をチェックします。
送信間隔は規定では、

  • 3.3ms
  • 10ms
  • 100ms
  • 1s
  • 1min
  • 10min

と決められていますが、メーカの実装で大きく変わってきます。
(例えば Cisco の場合、10 ~ 65535s の範囲で設定可能)

 

OAM

 

ここで、MEP や MIP について説明しておきましょう。

MEP とは、Maintenance End Point の略で、OAM を終端している箇所
指し、MIP はMaintenance Intermediate Point の略で、OAM を中継する
箇所
を言います。

一定の時間や回数、OAM フレームを受信しないと上位層へ通知します。

 

Loopback (LB)

MEP-MEP 間、MEP-MIP 間で Loopback メッセージを送信し、
対向機器がメッセージを送り返すことで、通信経路の正常性を確認します。

レイヤ 2 版の Ping と思って頂ければ分かりやすいかもしれません。

 

Ping

 

 

inkTrace(リンク追跡)

TTL フィールドを利用して、MEP 間の経路を調査することができます。

レイヤ 2 版の Traceroute と思っていただければ分かりやすいでしょう。
ただし、IP Traceroute と若干動作が違い、IP Traceroute の場合は、
TTL を 1 づつ増やしてパケットを送信して経路を確認していきます。 https://www.itbook.info/study/trouble3.html

LinkTrace の場合は、以下のような動作となります。

 

 

linktrace

 

以上が IEEE802.1ag の主な機能でしたが、ITU-T でも
標準化が行われていまして、ITU-T Y.1731 では上記機能の他に
さらに以下のような機能が規定されています。

  • AIS
    下位レイヤに関する障害を上位レイヤへ通知
  • RDI
    自監視箇所の障害を対向監視箇所へ通知
  • LCK
    障害通知を制御する
  • TST
    フレームロスやビット誤りなどの試験を実施
  • APS
    高速な障害切替を制御
  • MCC
    保守に関するやりとりに使用
  • VSP
    ベンダ独自機能を実装するために使用
  • LM
    フレームロスの測定
  • DM
    遅延の測定

 

まとめ

以上 Ethenet OAM について説明してきました。

Ethernet OAM を使用すれば L2 レベルで遅延の箇所や
パケットロスの箇所を特定でき類事ができるため、
障害箇所特定などに威力を発揮すると思います。

ただし、現状はベンダーによって実装が異なっていたり、
そもそも実装している機器が少なかったりと
まだ気軽に使える機能ではないところがあるのも事実。

今後は標準化も進み、マルチベンダー環境での
相互接続性にも期待したいところです。

 

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