NAPT(IPマスカレード)

前回はNATについて解説しました。

そこでNATに関する問題点を書きました。
-------------------------------------------------------------------
NATには1つ大きな問題があります。
それはNATにはブロードバンドルータが保持しているグローバルIPアドレスの
数しか同時に接続が出来ないという事です。

LAN側に接続されている複数のPCを1つのグローバルIPアドレスに変換して、
インターネットにパケットを送信した場合、そのパケットの返信はすべて
ブロードバンドルータのグローバルIPアドレス宛に返ってきます。

この時にブロードバンドルータはNATテーブルを見ても、どのPCのアドレスに
置き換えればよいのかを判断することが出来ないわけです。

そんな問題を解決するために考え出されたのが、
NAPT(IPマスカレード)という機能です。
-------------------------------------------------------------------

今回はそんなNATの欠点を克服する技術、「NAPT」について解説していきます。

NAPT(IPマスカレード)

NAPT(Network Address Port Translation)は、IPアドレスの変換に加えて
ポート番号も変換してしまうという機能です。

通常IPパケットには、IPアドレスに加えて送信元と宛先のポート番号も
記述されています。

その送信元のポート番号を置き換えることで複数のPCが同時に
インターネットへ通信できるようにしています。

 

napt

 

LANに接続されているPCがインターネットへパケットを送信すると、
ブロードバンドルータは自身が保持しているグローバルIPアドレスに
変換するのに加えて、送信元ポート番号も書き換えます。

そしてこの時、変換前と変換後のIPアドレスとポート番号を自身の
変換テーブルに記録しておきます。

パケットが目的のサーバに到達し、その応答パケットがブロードバンドルータ
のグローバルIPアドレスへと返されます。

返信されたパケットの宛先ポート番号と自身の変換テーブルをチェックして
どのPC宛のパケットなのかを判断し、その宛先のIPアドレスに変換して
LAN側へ送信します。

このようにIPアドレスとポート番号を管理することで、同時に複数台の
PCの通信を可能に出来るわけですね。

アドレス変換の弊害

ここまで NATNAPT について解説してきましたが、
アドレス変換を使用することでアプリケーションや
ネットワーク構成によっては弊害が発生します。

次回はアドレス変換の弊害について解説していきます。


関連記事

メールマガジン

ネットワ-ク初心者のみなさま。
ネットワークの基礎知識を疎かにすることは
大変危険です!!

「初心者にも理解できるネットワーク技術」

これを読めばネットワークの基礎が分かる!!
ネットワーク関連の仕事に就きたいとお考えの学生の方や、ネットワークに興味があって転職を考えている社会人の方、まずは登録してみてください。

もちろん無料です!!

↓メールマガジン購読はこちら↓

メールアドレス: