Ciscoルータを効率良く行うための小技(4)

Showコマンドのフィルタリング

例えば show runnning-config の出力結果から、特定の箇所の設定を見たいと思ったとき、 show runnning-config の出力結果を上から順番に探していくのはとても効率が悪いです。

そんなときは「|(パイプ)」を活用してみましょう。「|(パイプ)」を活用することで、必要な箇所だけ表示させることができます。

この機能を使用するには、 show コマンドの後に、

router#show コマンド | [begin | include | exclude] [文字列]

の順番で入力します。

  • begin
    入力した文字列が最初に現れる行から、それ以下の出力を表示
  • exclude
    入力した文字列を含む行以外を表示
  • include
    入力した文字列を含む行のみ表示

ちょっと分かりにくいかも知れませんので、例を見てみましょう。

show running-config の中から、access-list を含む行のみ表示。

Router#show running-config | include access-list
access-list 1 deny   10.1.1.1
access-list 1 permit any
access-list 1 deny   192.168.0.0 0.0.255.255
access-list 100 permit tcp any host 192.168.17.1 eq www
access-list 100 deny   ip any any
access-list 102 permit tcp any any range 3000 3003
Router#

このように、「access-list」を含む行のみ表示してくれます。ある箇所だけを確認したいときに便利な機能です。

つづいて「begin」についても、使用頻度が多いので使い方を簡単に解説しておきましょう。

例えば、RIP に関する設定を確認したい場合、includeを使用すると…

Router#show running-config | include rip
router rip
Router#

include は「入力した文字列を含む行のみ表示」ですから、文字列「rip」を含む行しか表示してくれません。

そんなときは、begin を使用します。

コマンド実行結果

Router#show running-config | begin rip
router rip
 network 10.0.0.0
 network 192.168.11.0
!
no ip http server
no ip http secure-server
ip classless
ip route 0.0.0.0 0.0.0.0 192.168.11.1
!
!

~ 省略 ~ 

このように文字列「rip」が最初にあった行から以下の行までを表示してくれます。
これで、RIP の設定も確認することが出来ます。

コンフィグレーションモードにて特権モードのコマンドを実施する

コンフィグレーションモード中に、show コマンドで設定を確認したり、コンフィグを保存したいことがよくあります。

一度 exit コマンドで特権モードに移るのも面倒ですよね。
そんなときは do コマンドを使用すると便利です。

Router(config)#do [showコマンド]

例えば、コンフィグレーションモード中にshow running-config を使用する場合、

コマンド実行結果

Router#configure terminal 
Enter configuration commands, one per line.  End with CNTL/Z.
Router(config)#do sh run
Building configuration...

Current configuration : 1292 bytes
!
! No configuration change since last restart
!
version 12.3
~以下省略~

do の後に入力するコマンドはTabキーによる補完が出来ませんのでご注意下さい。

らくちんな設定の保存

通常、設定を保存する場合は以下のコマンドを使用します。

Router#copy running-config startup-config

ただこのコマンドは長くて面倒です。

設定保存は頻繁に使用するため、もっとこうサクッと保存したいという方におすすめの Tips をご紹介。

コマンドは、

Router#wr

どうでしょう?たったの 2 文字で保存できてしまいます。

wr とは「write memory」の略で、一昔前の IOS で、保存を行うコマンドです。

現在は「write memory」から「copy running-config startup-config」コマンドが正式サポートとなっています。
でも最新の IOS でもまだ使えます。

ちなみに「write terminal」というコマンドもありまして、これは現在の「show running-config」コマンド該当する旧コマンドです。

ルータの再起動あれこれ

「reload」コマンドを使用することで、ルータを再起動させることができることは、Ciscoルータを管理する時によく使うコマンド(2)で説明しました。

実は「reload」コマンドにオプションを追加することで、再起動の時間指定などが可能です。

5/8の15:00に再起動させる場合

Router#reload at 15:00 8 May
Reload scheduled for 15:00:00 JST Mon May 8 2006 (in 3 hours 31 minutes) by con0
Proceed with reload? [confirm] 「リターン」

60分後に再起動させる場合

Router#reload in 60
Reload scheduled for 12:31:50 JST Mon May 8 2006 (in 1 hours) by con0
Proceed with reload? [confirm] 「リターン」

再起動の予約設定をした後に、予約をキャンセルしたい場合は、

Router#reload cancel

と入力すればキャンセルすることが可能です。

Web管理画面を停止

実は Cisco ルータを Web ブラウザを使って GUI で設定したり情報を表示させたり出来るって知ってました?

ちょっと Web でアクセスしてみましょう。

可能であれば、実際にアクセスしてみて色々と操作してみて下さい。
見れば分かるとおり、かなり使いづらいです。
Ciscoルータには Web を使用した GUI 機能が備わっているのですが、あまりにも使いづらくて使い物にならないのが現状です。

実際に活用している人を、私は見たことがありません。セキュリティ的にも不安ですので、使用しないのであれば止めておきましょう。

router(config)#no ip http server

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