TCP/UDP - コネクションとコネクションレス

 

前回、トランスポート層の基本的な役割を解説してきました。

ここからはトランスポート層の代表的なプロトコルである、
「UDP」「TCP」について解説していきましょう。

TCP と UDP の大きな違いはコネクション型かコネクションレス型かという点。

まずはこの、コネクション型コネクションレス型について解説していきます。

 

コネクション型とコネクションレス型

トランスポート層ではの役割は「アプリケーションレベルでの通信を確立する」
ことであって、そのためにポート番号を利用して制御をしています。

TCP でも UDP でもそれぞれのヘッダにあて先、送信元のポート番号を
付与していて、アプリケーションの制御を実施しています。

コネクション型とコネクションレス型の違いは、
このアプリケーションの制御方法の違いに関係してきます。

 

コネクション型

コネクション型はその名の通り、通信を確立するもの同士で
連絡を取り合って制御を行う方式です。

日常で見られるものに例えるのならば電話がまさにコネクション型。

電話は互いに受話器を持って話をします。
話をした言葉は相手にちゃんと届きますし、もし話している途中で
うまく聞き取れないときには、相手に聞き返してもう一度同じ内容を
聞く事だって出来ます。

このように、通信を確立するためにお互いが連絡を取り合って制御する
方式をコネクション型
と呼んでいて、信頼性がある方式であるといえます。

コネクション型の代表的なプロトコルには「TCP」があります。

 

コネクションレス型

コネクションレス型は、連絡を取り合って制御はせずに、相手が受け取る
準備ができているかにかかわらず、送信してしまう方式です。

手紙はまさにコネクションレス型です。
相手が何をしていようと手紙を送りつけて、基本的にいつ届くのかは
わかりませんし、もしかしたらどこかで紛失してしまい、
相手に届かないこともあるかもしれません。

このようにコネクションレス型は、相手が何をしているかは関係なしに
送りつける方式
です。
もちろん途中でパケットが消失してしまったり、
到着順も考慮していません。

そのためコネクションレス型通信は信頼性のない通信と言われています。

ただし、メリットもあるわけで、コネクション型はお互いが連絡を取り合う
必要があることから、安定した通信を実現できるものの、
確認のためのデータのやり取りが発生することから、
ネットワークのトラフィックが増大してしまうデメリットがありますが、
逆にコネクションレス型はネットワークへの負荷が軽いため
通信の効率が良いメリットがあります。

コネクションレス型の代表的なプロトコルには「UDP」があります。

 

なぜ 2 種類存在しているのか?

そもそもコネクション型とコネクションレス型の 2 種類が
なぜ存在しているのでしょうか?

 

それは、それぞれにメリット、デメリットが存在していて、
通信の目的に応じてどちらを使ったほうが効率的かは変わってくるから。

信頼性を重視したいアプリケーションであれば、「TCP」を
使用するでしょうし、効率性を重視するのであれば「UDP」を

使用したほうが効率的です。

そのためどちらも必要な方式なのです。

 

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