Internet.orgのネット中立性問題とこれからのインターネットについて

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internet.orgのネット中立性問題

Facebookが始めた、無料でユーザーにインターネットを提供するプロジェクト「Internet.org」ですが、ネットの中立性という問題にさらされているようで、世界に存在意義と重要性を説得するのに苦労しているようです。

Facebookは、無料でユーザーにインターネットを提供するプロジェクトであるInternet.orgをプラットフォームへと変更することを明かした。このプロジェクトでは、利用できるサービスを厳選する「壁に囲まれた庭」アプローチを採っていたが、ネットワーク中立性の基本理念に抵触するとして、多くの批判にさらされていた。

via:ネットワーク中立性の問題を受け、FacebookはInternet.orgを開発者に解放する | TechCrunch Japan

Internet.orgプロジェクトとは

Internet.orgは、「いまだインターネットに接続していない世界の3分の2の人々にウェブアクセスを提供する」ことを目標に、モバイルキャリアと提携して、無料でWebサービスにアクセスできる環境を提供しています。利用するには、Internet.orgのモバイルアプリやWebサイト、パートナー企業のWebブラウザを利用してアクセスします。

現在サービスを開始している地域は、アフリカ、ラテンアメリカ、アジアで、特にこれまでインターネットにアクセス出来なかった地域に対して提供をしています。

提供しているサービスは、Facebookの「Messenger」やWikipedia、各地域のニュースサイトなど。

Internet.orgのネット中立性問題とは

Internet.orgは利用出来るサービスに制限があり、さらに利用できるサービスをFacebookが選別するという仕組みを取っていました。
そのため、「それって差別じゃね?」とネットの中立性が大きな問題になっています。

ネットの中立性とは、「インターネット上のすべてのトラフィックが平等に扱わなければならないとする考え方」です。
Internet.orgは選ばれたサービスのみにしかアクセスできなくしているため、ネット中立性の侵害にあたるとして、大きな批判を浴びています。

そんなネット中立性の原則に反しているという問題を受けて、2015年5月にinternet.orgの開発者向けプラットフォームを、起業家や開発者向けに公開すると発表しました。

Today, we’re introducing the Internet.org Platform, an open program for developers to easily create services that integrate with Internet.org. We’re also giving people more choice over the free basic services they can use.

via:Announcing the Internet.org Platform | Facebook Newsroom

それでも批判は止まらず

FacebookがInternet.orgのプラットフォーム化のアナウンスを出しても、批判は止まらないようで、インドで大きな批判を浴びてから、現在はインドネシアやコロンビア、パキスタン、ジンバブエなどの国からも批判が上がってきているようです。

Facebook’s Internet.org project, which offers people from developing countries free mobile access to selected websites, has been pitched as a philanthropic initiative to connect two thirds of the world who don’t yet have Internet access. We completely agree that the global digital divide should be closed. However, we question whether this is the right way to do it. As we and others have noted, there’s a real risk that the few websites that Facebook and its partners select for Internet.org (including, of course, Facebook itself) could end up becoming a ghetto for poor users instead of a stepping stone to the larger Internet.

via:Internet.org Is Not Neutral, Not Secure, and Not the Internet | Electronic Frontier Foundation

ではどうすべきか?

Facebookが打ち出したInternet.orgという取り組みは、構想自体はとても夢があるし、全てを批判すべき内容ではないと思います。

ただ、「インターネット上のすべてのトラフィックが平等に扱わなければならないとする考え方」というネットの中立性と、「どこでも無料でアクセスできる」というインターネット環境は水と油というか、相容れない部分ではないかと考えると、少し筋が良くない気もします。

この相容れない2つの問題に対して、どのような答えを出せるのでしょうか?
一つの可能性として面白いなと思ったのが以下のサービスです。

東南アジアで100万人の会員を持つYOYOホールディングス、 モバイルインターネットを無料化するロックスクリーン広告アプリ 「PopSlide」をインドネシアで配信開始

via:【お知らせ】モバイルインターネットを無料化するロックスクリーン広告アプリ「PopSlide」をインドネシアで配信開始 | YOYO Holdings

DeNA出身の方が設立した、シンガポールを統括拠点としたスタートアップ企業が始めたサービスで、特徴は各種広告をAndroidのロックスクリーン上に掲載することで、無料でインターネットが使える「PopSlide」というサービスを展開しています。

広告を掲載することの費用対効果と、パケット通信料のバランスで成り立っているビジネスのようなので、今後どこまで伸びるかは未知数ですが、ネットの中立性を担保しながら、インターネットアクセスを無料にするというビジョンは、Internet.orgにも通じるところがあり、面白いビジネスモデルだなぁと思います。

今後、Internet.orgの様なモデルに進むのか、その他のモデルに進むのかは分かりませんが、何らかの形で全世界の人々がインターネットにアクセスする時代は間違いなくやってくるんだろうなと思っています。

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