おいおいルータは掃除機じゃないよ…


以前働いていた会社ではネットワークの保守もやってまして、「ネットワー
クが止まっちまったから見てくれい」なんて言われれば、そそくさと現場へ
と直行し、原因を追及して復旧作業を行うなんてことをしておりました。

その時に経験した出来事を1つ紹介しましょう。

あるお客様でネットワーク障害の報告を受けた時のお話。

早速現場へと駆けつけたのですが…

    @     @     @

その現場は過去に行ったことがあり、ネットワークの機器構成や配置場所も
知っていたもんですから、

「えっと、たしかここにルータが置いてあるはず…」

なんて記憶を辿りながら、ルータが配置してある場所に向かったのですが、
なぜかそこにはルータの「ル」の字もありません。

「おっかしいなぁ、たしかここに配置してあったはずなんだけど…」

用意してきた保守資料をひっくり返しながら確認するものの、やっぱりこの
場所にルータがあるはずなのです。

 

 

ちなみに通常ですね、ネットワークの保守をするには様々な資料があります。
ネットワーク構成図や各機器の設定資料、機器配置場所が書かれたフロア図
面などなど。

障害の切り分けは、その各種資料を参考に切り分けていきます。

その時もあらかじめ保管していた機器配置図を参考にルータが設置してある
はずの場所に行ってみたのですが、無いのですよルータが。

おかしいなぁと思いながら担当のお客様に聞いてみると、

「あぁ、そこにあった機械ですかぁ?」
「それならそこのスペースだとじゃまなんでこっちに移動しときましたぁ」

見たところ『会社の意向で無理矢理ネットワーク管理者にさせられましたぁ』
ってな感じの若い社員さんに案内された場所は、「あるべきはずの場所」
ら離れること5メートル。

あきらかにルータを設置するには不釣り合いの、お客様の机の下にじかに置
かれておりました。
しかも無理矢理引っ張ってきたものだから、
ケーブルなんて「ぱっつんぱっつん」

「うっわぁぁ、これじゃあどんなに気をつけていても踏ん付けるよなぁ」

なんて感じの「絶妙かつ微妙」な配置。

しかも一見するとそれはルータとは分からないほどホコリまみれ。
ルータというより「忘れ去られたおっきなお弁当箱」ってな趣。

熱を逃がすための穴という穴がすべてホコリで埋まっている。

 おいおいルータは掃除機じゃないよ…

とにかくこのルータ、すでに窒息死しているとは思ったものの、出来る限り
ホコリを取り払って電源を入れ直してみたものの残念ながらご臨終のご様子。

仕方なく代替機を準備して復旧と相成ったものの、このままじゃあまた同じ
過ちを犯しちゃうよってんで、担当者さんに後ご説明。

 

 「へぇ、この機械ってそんな大事だったんですかぁ」

 

おいおい…コイツがないとあなた達お仕事が出来ないでしょうが…

とにかくせめてもう少し環境の良い場所に置いてやって下さいとお願いして
おきました。

会社によってはシステム管理者さんが未熟なために起きる単純な障害ってのが、
意外にも頻繁に発生するのですよこれが。

ネットワークの障害って意外に単純な「レイヤ0」の世界で起きるものなん
ですなぁ。

 

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