異なるネットワークへの通信


異なるネットワークへの通信

先日、読者様から興味深いご質問メールを頂きました。

まずは読者の方から頂いたメールをご紹介します。

> ITBOOKのネットワーク技術は、大いに役立ちました。
> 少し判らないところがありますので、要望ということで質問させてください。
>
> ネットワークではIPが重要であることがわかりました。また、サブネットの
> 意味もわかりました。
> 異なったネットワーク間の通信には、必ずルーティングが必要なのでしょう
> か?
> たとえばSW-HUBはノードのMACアドレスを学習し、データリンク層レベルでの
> 通信を制御するということであれば、IPに関係なく通信しあうと理解できる
> のですがいかがでしょうか?
> たとえば、SW-HUBにつながった数台のPCが、IPレベルで異なったネットワー
> ク設定をしてあっても、SW-HUBは各PCのMACアドレスを学習するので、通信
> はできるのでは・・・?というものです。
>
> 初歩の初歩かと思いますが、ご回答願います。
メールありがとうございます!!

さてさて、皆さんはどう思いますか?

異なるネットワークアドレスを持つ2台のPCがSW-HUBに接続されている場合、
この2台は通信が可能か否か?

今回は以下のような構成で、実際に検証してみましょう。

 

 

上図のようにPCが2台、SW-HUBに接続されているだけの構成で、PCの
IPアドレスおよびデフォルトゲートウェイが下図のように設定されていたとします。

 

 

さて、この状態でPC-AとPC-Bは通信が可能なのでしょうか?

 

Pingによる通信確認

実際にPingコマンドで確認をしてみましょう。

PC-AからPC-Bへ向けてPingを実行してみます。
----------------------------------------------------------------------
PC-A> ping 172.16.1.100

Pinging 172.16.1.100 with 32 bytes of data:

Request timed out.
Request timed out.
Request timed out.
Request timed out.

Ping statistics for 172.16.1.100:
Packets: Sent = 4, Received = 0, Lost = 4 (100% loss),
----------------------------------------------------------------------

う~ん、通信できませんねぇ。

Pingの結果だけでは、ただPingが相手に届いていないということしか分かり
ません。

そこで実際にどのようなパケットがネットワーク上に流れているのかを、
パケットをキャプチャソフトを使って見てみましょう。

パケットをキャプチャしてみよう。

パケットの中身を調べるにはEtherealというパケットキャプチャソフトを使
用します。

■Etherealについてはこちらを参考にしてください。
  https://www.itbook.info/study/p90.html

それではEtherealでパケットをキャプチャしながら、再度Pingを実行してみ
ましょう。

下の画面がEtherealのキャプチャ結果です。


※クリックすると大きな画像で見れます。

あれれ?通常Pingを実行すればICMPパケットが送出されるはずですよね?

しかし、結果を見ると 192.168.1.1 のARP要求、つまり192.168.1.1のMAC
アドレスを聞くパケット
が出ているだけです。

さてさて、なぜなのでしょう?

           ■   □   ■

192.168.1.1 というアドレスは、PC-A がデフォルトゲートウェイとして設
定しているアドレスでした。

192.168.1.1のARP要求を行っているということは、つまりは

 「PC-Aは192.168.1.1へパケットを送信するため」

ARP要求を行ったわけです。

 

 

結論

つまりPC-Aは、設定されているネットワーク以外のネットワークへの通信を
行う場合はデフォルトゲートウェイを使用するのですね。
今回の場合は、PC-Aは

  IPアドレス:192.168.1.100
  サブネットマスク:255.255.255.0

と設定されていますから、192.168.1.0~192.168.1.255以外への通信を行う
場合デフォルトゲートウェイを使用する
ことになります。

そして、デフォルトゲートウェイである、192.168.1.1のノードは今回のネッ
トワーク上に存在しないためARP要求をしたとしても返答がどこからも無いの
です。

試しに、192.168.1.0/24のネットワーク内のアドレス「192.168.1.2」にPing
を実行してみましょう。

下の画面がEtherealのキャプチャ結果です。


※クリックすると大きな画像で見れます。

 

192.168.1.2はPC-Aと同一のネットワークアドレスですから、デフォルトゲー
トウェイではなく、直接192.168.1.2のARP要求を行っているのが分かりますね。

つまり

 「異なったネットワーク間の通信には、必ずルーティングが必要になる」

わけですね。

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