タグ : 経営

イノベーションのジレンマ―技術革新が巨大企業を滅ぼすとき

イノベーションのジレンマ―技術革新が巨大企業を滅ぼすとき (Harvard business school press)

イノベーションのジレンマ―技術革新が巨大企業を滅ぼすとき (Harvard business school press)
クレイトン・クリステンセン,玉田 俊平太,伊豆原 弓

翔泳社
売り上げランキング : 37

Amazonで詳しく見る

ようやく読んだ。
何となく後回しにしていて、読むまでに時間が経ってしまったことを、読後に激しく後悔。

本書の内容を一言でいうと、「優良企業は、優良企業であるが故に転落する」という理論について書かれています。

優良企業は、製品の性能を改善する「持続的技術」の範囲内の進化であれば、健全な経営判断を行うことで乗り越えていけるが、飛躍的な革新をもたらす「破壊的技術」が登場すると、その健全な経営判断が足枷となり、企業を失敗へと導くことになる。

その理由としてあげているのが以下の5つ

・企業は顧客と投資家に資源を依存している
・小規模な市場では大企業の成長ニーズを解決できない
・存在しない市場は分析できない
・組織の能力は無能力の決定要因になる
・技術の供給は市場の需要と等しいとは限らない

優良企業がイノベーションのジレンマに陥らない方法として、著者が上げているのは以下の5つ。

・破壊的技術はそれを求める顧客を持つ組織に任せる
・組織の規模を市場の規模にあわせる(小さな組織に任せる)
・分析して成功するよりも、失敗に備えて犠牲を小さくし、試行錯誤から学ぶ
・主流組織の資源の一部だけを利用し、プロセスや価値基準を共有しないようにする
・破壊的技術の商品化には新しい市場をみつけるか新たに開拓する

確かに、かつて優良企業といわれていた企業が転落していく事例は多いし、本書で書かれている理論にあてはまる事例も多いですね。
ユニクロの台頭と百貨店の転落なんてのはまさにそう。
GoogleとMicrosoftのの関係もそうかもしれません。

本書を読んで、企業の成長と衰退は避けようのないライフサイクルなのかもしれないと思いました。
では、我々は今後どう行動していけばよいのでしょう?

流れに身を任せるのか?逆流に逆らってもがくのか?成長サイクル真っ直中な企業に飛び移るのか?
じっくりと考えてみたいと思います。

ビジョナリー・カンパニー3 衰退の五段階

ビジョナリー・カンパニー3 衰退の五段階 ビジョナリー・カンパニー3 衰退の五段階
ジェームズ・C・コリンズ(James C. Collins),山岡 洋一

 

日経BP社
売り上げランキング : 764

Amazonで詳しく見る

本書は偉大な業績を上げた会社がどのように衰退していくのかを、「衰退の五段階」としてまとめた一冊。

個人的には、ビジネスパーソンであれば「ビジョナリー・カンパニー」シリーズは、絶対に読んでおいて損はないと思ってまして、本書もやっぱり必読です。

本書では衰退は以下の五段階を踏むと書いています。

第1段階 成功から生まれる傲慢
第2段階 規律なき拡大路線
第3段階 リスクと問題の否認
第4段階 一発逆転の追及
第5段階 屈服と凡庸な企業への転落か消滅

本書ではかつての偉大な企業が、この五段階を経て衰退していくさまを、多くの実例をもとに書かれています。
本書を読んでいると、如何にビジョナリー・カンパニーであっても、永遠にビジョナリーであり続けることは不可能だし、必ず危機が訪れることを再認識させてくれます。

なかには、衰退の五段階を踏んでいく中で、見事に再生を果たした企業についても書かれていて、「回復への道は健全な経営慣行と厳格な戦略思考に戻ることである」という点は至極納得。
衰退からの脱却は、「最初に人を選び、その後に目標を選ぶ」という考え方は非常に共感できます。

ただし、本書はあくまでアメリカの企業を対象にしているため、当然アメリカ型経営の企業が多く、第二段階の「規律なき拡大路線」などはまさに外資の徹底的な成長戦略からくる衰退として扱っていて、直接日本の企業に当てはまらない部分もあるように感じます。
衰退からの回復には、定量的な企業体力の評価と適切なリストラを継続的に実施することが含まれているあたりも、個人的にはそのとおりだと思うがまだまだ日本の企業には浸透していない気がします。

Get Adobe Flash playerPlugin by wpburn.com wordpress themes