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次世代の無線通信技術になるか?pCellがSFで実証実験開始

Artemis pCell Wireless Technology 2015-03-06 09-37-24

1年ほど前に「pcCell」という無線通信技術をArtemis Networksが発表して一瞬話題になりましたが、実証実験されるわけでもなく、その後音沙汰がありませんでした。

そんなpCellですが、ようやくサンフランシスコで実証実験を行うというニュースがありました。

WebTV Founder’s Super-Fast Wireless Network to Launch in SF

via:Artemis Networks pCell Network to Launch in S.F. After Dish Deal | Re/code

今回の実証実験は、無線ISP事業者のWebpassのアンテナを借りて、pCell用の送信機を設置して実験を行うとのこと。
実験は、iPhone6とiPhone6 Plus、一部のAndroid端末用に専用SIMを配布するとのこと。

pCell技術は、従来の一つの基地局を複数の端末で共有して電波を送信する技術ではなく、それぞれの端末の周囲に専用のセルを作り、端末数が増えても通信速度が一定にすることができる技術。

携帯の通信が混雑する理由は、電波が干渉してしまうことが原因です。
pCellでは「DIDO」(Distributed-Input-Distributed-Output)技術を利用して、干渉を有効活用するような仕組みを採用しています。
専用のセルをPersonal Cellと呼んでいて、セルのサイズは1センチ程度と非常に狭いため、端末を重ねてもセル同士が干渉せずに、それぞれが電波の帯域を存分に利用できる仕組みとのこと。

今までのセルラーは下図の左のように、大小さまざまなセルが隣接し合ってデッドゾーンが出来てしまうが、pCellの場合は複数のアンテナが重なるように信号を送るためデッドゾーンが発生しないとか。

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pCellのメリットは、既存のスマートフォンの買い換えが不要で、基地局のアンテナを変更するだけで良いというのがメリットとのこと。

pwaves

たしかにユーザー側にはメリットだけど、キャリアにとっては大きな投資になるわけで、それなりに大きな参入障壁なんじゃないかと思います。

実際に、基地局の整備には相当な投資が必要なわけで、pCellが本当にそこまでの価値があるかどうかが、今回の実証実験で明らかになってくると思います。

pCellの詳細な仕様は以下のホワイトペーパー(PDF)をどうぞ。

An-Introduction-to-pCell-White-Paper-150224.pdf

Ciscoがフェムトセル基地局のソフト開発に強みを持つUbiquisysを3億ドルで買収

Ubiquisys - The Small Cell & Femtocell Technology Company

Ciscoがフェムトセル基地局のソフト開発に強みを持つUbiquisysを3億ドルで買収したそうです。

Cisco Is Buying Ubiquisys For $310M For A Big Move Into Mobile Coverage With Femtocells And Small Cells | TechCrunch

Cisco has just announced that it is buying UK-based Ubiquisys for $310 million to beef up its business in femtocells and small cells, technologies that help improve connectivity on mobile data networks indoors and short-range outdoor spaces. The deal is one of the biggest exits in European tech in the last several years. …

フェムトセルとは

通常のモバイルキャリアの基地局は半径数百メートルから十数キロメートルほどの通話エリアを持っていて、このような基地局を「マクロセル」と呼んでいます。

ただマクロセルは通話エリアが広い分、マクロセル同士の境界部分やビルの奥などでは電波強度が弱くなってしまい、通信出来ないエリアが出てしまっていました。
この問題を解決するために、よりエリアを狭くした小型の基地局を設置して対応してきました。
この小型の基地局を「ピコセル」や「ナノセル」、「マイクロセル」と呼び、カバーできる範囲や装置の大きさに応じて使われています。

「フェムトセル」は基地局の中でも、フェムト (1千兆分の1)という名前が付くように、最も小さい基地局で、オフィスや住宅など、電波の届きにくい場所に設置されています。

2009年にドコモが発表したフェムトセルはこんな大きさ。

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ドコモ、宅内にも設置できるフェムトセル基地局を開発 – ケータイ Watch

フェムトセルをはじめとした、スモールセルの市場は既にマクロセルを凌ぐ成長をしているというデータもあります。

l_201206_Smallbasestations_Fig01

無線通信技術 LTE:“小さな基地局”、携帯インフラで大きな存在へ (1/3) – EE Times Japan

Ubiquisysも2011年にパーソナル・フェムトセルという、iPhone用の「持ち運べる」フェムトセルを発表しています。

携行用パーソナル・フェムトセル、アトセル登場 – WirelessWire News(ワイヤレスワイヤーニュース)

木や建物に似せた携帯基地局ライブラリー

携帯基地局を回りの景観に配慮して、木や建物に似せた基地局を設置する取り組みが世界的に行われています。

特に多いのが木に擬態化している基地局でしょうか。

木に擬態化した基地局の画像をご紹介します。

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どれも回りの景観に合わせて、デザインも変えているのがよく分かりますね。

中には、木ではなくサボテンに擬態した基地局なんてのもあるようです。

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また、都市部でも様々な擬態化された基地局が存在します。

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フラッグポールに擬態化した基地局とか、

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教会の鐘棟とか。これはさすがに基地局だと気づかないですね。

cell-phone-tower-disguised-as-a-church-cross

十字架なんてのもあるようです。

Googleで「cell towers tree」で画像検索するとワラワラ出てきますので、ご興味のあるかたはどーぞ。

Cell Towers tree – Google 検索