カテゴリー : ビジネス書

脳科学は人格を変えられるか?

脳科学は人格を変えられるか?
文藝春秋 (2014–09–12)
売り上げランキング: 3,095

原題は「Rainy Brain, Sunny Brain」で、明るい正確や暗い性格など、人の正確を脳科学と心理学を使って変えていけるということを紹介した書籍。

明るい性格の人と、暗い性格の人の脳の特徴を様々な実験や調査をもとに解き明かし、人格は固定したものではなく変化し、脳に関する知見を応用すれば、トレーニングで人格を変化させることも可能と説明しています。

本書によると、「セロトニン運搬遺伝子」の弱いタイプの人は、ネガティブな逆境に弱く、ポジティブな出来事への反応性も高いとのこと。そして遺伝子の機能は固定化されたものではなく、環境からも影響を受ける。

そのため、認知心理学のトレーニングで修正でき、そうすると脳内にも変化が起こって、ネガティブな出来事への反応性を抑制できるらしい。

人格の形成には以前から興味があって、生まれ持った遺伝子で大部分の人格が決まるのか、周りの環境の影響が大きいのか、人格を形成する要因は何なのか?

本書を読んで、改めて遺伝子と環境の両方で人格は形成され、だからこそトレーニングで人格を変えられるということは理解した。理解したけど、遺伝子と環境がどのような状況であれば、人は明るい性格になったり、暗い性格になるのか、というメカニズムは理解できず。おそらく遺伝子と環境の要因パターンが多すぎて、まだまだ調査・研究が必要なんでしょうね。

ちなみに本書を読んで最も印象に残った言葉は、「楽観主義」について語った以下の一文。

『彼女の人生はわたしたちに、楽観主義とは単にハッピーな気持ちでいることでも、「すべてはうまくいく」とひたすら信じることでもないと教えている。問題は、逆境が訪れたときにどう反応するかだ。たとえ全世界から拒絶されているように感じても、それでもなお前に進もうとするのが楽観主義者なのだ。』

そう、楽観主義とはただ「大丈夫、大丈夫」と気楽に考えることではなく、どんな問題が起きても決して諦めない信念なんですよね。

ソーシャルマシン M2MからIoTへ つながりが生む新ビジネス

ソーシャルマシン M2MからIoTへ つながりが生む新ビジネス (角川EPUB選書)
ピーター・センメルハック
KADOKAWA/アスキー・メディアワークス
売り上げランキング: 101,808

M2MやIoT市場の大いなる可能性と、IoTビジネス参入のためのビジネスデザインについて書かれた書籍。
著者がベンチャーの創業者ということもあり、かなり具体的に書かれています。

ソーシャルの重要性を本書は以下のような言葉で表現しています。

これから評価されるのは、ネットワークに接続可能で、ソーシャルなガジェットだ。つながる製品は時間とともに価値を増していくが、つながらない製品はすぐに時代遅れになるからだ。

特に後半のビジネスデザインについては、「ソーシャル自動販売機」や「デジタルサイネージ」、「学習型サーモスタット」など執筆当時の最先端技術(今となっては最先端じゃないけど)を事例にかなり具体的に書かれていてとても参考になりました。

ただ本書を読んで改めて思ったのは、多くのベンチャーがIoTビジネスに挑みながら、その多くが突出した成功を収められていないのは、それぞれの企業が独自の仕様で作り込んでしまうことが原因の一つのんじゃないかと。

各フィールドごとに仕様を決めて、各社仕様に沿って作ることは市場の成熟には重要な気がします。

IoT市場は参入障壁が低いので、この問題が顕著なんじゃないかなぁ。

スティーブ・ジョブズ I、Ⅱ

つい先日、ようやくアップル創設者の伝記「スティーブ・ジョブズⅠⅡ」を
読み終えました。

色々と考えさせられたし、言いたいことも沢山あったのですが、
個人的に本書を読んで感じたことを一言で表すなら、
「努力は夢中に勝てない」です。

子供が何百種類もあるポケモンの名前をすべて覚えられるのも、
努力しているわけではなく、ただ夢中なだけ。

「するべき」とか「しなきゃ」と思っているうちは、
「したい!」と思ってる人には追いつけない。

ジョブズがあれほどの成果を世の中に残すことが出来たのは、
誰よりも夢中になっていたからなんでしょうね。

事業戦略のレシピ

事業戦略のレシピ
鬼頭 孝幸, 山邉 圭介, 朝来野 晃茂
日本能率協会マネジメントセンター ( 2008-05-07 )
ISBN: 9784820745075

最近、事業戦略を策定する場に参加することが増えてきて、エンジニアとの2足のわらじ状態でかなり忙しい毎日を送っています。

エンジニアという仕事の面白さは何か?と問われると、いくつもありますがその1つに、

・現状の問題点を浮き彫りにし、
・その問題点を解決するために最適なシステムを検討して。
・最も最適なシステムを選択し、
・様々な機器を使って1つのシステムを構築し、
・最終的にそのシステムを無事にローンチさせてクライアントに「ワォ!」と言わせる

とくに成功までの課程が

なんてことだったりします。

で、事業戦略策定に携わって感じたのですが、事業戦略を策定することも大きな意味では同じで、

・現状の分析
・考えられるオプションを洗い出し、
・様々なオプションから現時点での最適解を導き出し、
・アクションプランにまで落とし込み、
・PDCAで
・最終的に結果を出してクライアントに「ワォ!」と言わせる

というわけで、事業戦略の策定も面白さを見いだしていたり。

とはいえ、今まで事業戦略なんてまともに考えたことがなかったので、なんか分かりやすい本ないかなぁと色々と読んでみた中で、とっかかりとして非常に分かりやすい書籍がありましたのでご紹介。

事業戦略は通常、現状分析から始まって、最終的にアクションプランへの落とし込みまで持っていくことが重要なのですが、本書も事業戦略の各ステップ「現状分析」「戦略プション策定」「オプション評価・絞込み」「計画・アクションへの落とし込み」で、実際に何をどのように考えてアウトプットしていけばよいのか、その際に注意するポイントは何か、などなどを非常に分かりやすく解説してくれていますので、私のような初心者を助けてくれる超実用書です。

本書だけで事業戦略の全てを学べるわけではないですが、一般的な事業戦略策定のノウハウを学ぶことが出来ますので、本書を出発点により深く高度な戦略手法を学んでいけばよろしいかと。

目次

オープニング「戦略」とは何か
第1章 戦略を作る前に
第2章 戦略策定ステップ1 現状分析
第3章 戦略策定ステップ2 戦略オプション策定
第4章 戦略策定ステップ3 オプション評価・絞込み
第5章 戦略策定ステップ4 計画・アクションへの落とし込み
第6章 確実に「実行」するために

スティーブ・ジョブズ 驚異のイノベーション—人生・仕事・世界を変える7つの法則

スティーブ・ジョブズ 驚異のイノベーション―人生・仕事・世界を変える7つの法則 スティーブ・ジョブズ 驚異のイノベーション―人生・仕事・世界を変える7つの法則
カーマイン・ガロ,外村 仁 解説,井口 耕二

日経BP社
売り上げランキング : 51

Amazonで詳しく見る

本書は、「スティーブ・ジョブズ 驚異のプレゼン」の続編。

前作はジョブズのプレゼンが如何に素晴らしいか、そしてそのエッセンスを我々凡人が取り入れるための手法について書かれていましたが、本作はジョブズの思考法について焦点を当てて書かれています。

本書の特徴は、「読み物としては面白いけど、結局ジョブズの稀有な才能を思い知らせれて、我々が参考にできることは無いっす」という所からさらにもう一歩踏み込んで、我々凡人でも実践できる法則にまで落としこんで書かれているところがポイント。

本書では「7つの法則」として思考法がまとめられています。

法則1:大好きなことをする(キャリア)
法則2:宇宙に衝撃を与える(ビジョン)
法則3:頭に活を入れる(考え方)
法則4:製品を売るな。夢を売れ。(顧客)
法則5:1000ものことにノーと言う(デザイン)
法則6:めちゃくちゃすごい体験をつくる(体験)
法則7:メッセージの名人になる(ストーリー)

この法則を1つづつ読んでいくと、実はジョブズも普通の人間と何ら変わらないことに気付かされます。
単に書かれている7つの法則を愚直に実践しているだけなんだと。

そしてすべての出発点は、「情熱を傾けること」から始まるのだと感じました。

本書には2005年スタンフォード大学の祝辞でジョブズが語った言葉が随所に使われていますが、このスピーチは必見です。

「大好きなものをみつけてください。これは、愛する人をみつけるのと同じくらい大事です。仕事というのは人生のかなりの部分を占めるものであり、そこで本当の満足を得るためには、すばらしい仕事だと信じることをするしか方法がありません。そして、すばらしい仕事をするためには、自分の仕事を大好きになるしか方法がありません。まだみつけられていない人は探し続けてください。妥協しないこと。心がからむものはそういうものですが、みつかれば必ずわかります。そして、すばらしい関係とはそういうものですが、年を経るごとにもっともっとすばらしくなってゆきます。だから、みつかるまで探し続けてください。妥協しないでください。」

one more thing...
one more thing… / Pete Prodoehl