ハブとスイッチの機能の違い


  さぁ今回はハブとスイッチの違いについて見てみましょう。

ハブを用いた場合の通信

  ハブは物理層で動作する機器でしたね。

 まず複数の端末が“ハブ(HUB)”に接続されていて、端末間でデータのやり取
  りを行う場合を考えてみましょう。

 構成図はコレ

 PC-AがPC-Bへデータを送信した場合を考えてみよう。
  送信元であるPC-Aでは上位層から渡されてきたデータがデータリンク層にて
  “フレームヘッダ”が付与されます。

 その“フレームヘッダ”には自身のMACアドレスと、宛先であるPC-BのMACア
  ドレスが付けられ物理層に渡されます。
  物理層では受け取ったデータを電気信号に変換しケーブルへと送り出される
  わけです。
  送り出されたデータはハブへと渡されます。

 ハブは受信した電気信号をそのまま増幅し、電気的に受信したポート以外の
  全ポートに送り出します。
  つまりPC-AからPC-B宛に送られたデータがハブに届くと、ハブはそのデータ
  をPC-CやPC-Dにも送り出してしまいます。

 これはハブはデータリンク層をまったく意識しない、つまり送信元と宛先の
  MACアドレスが書かれている“フレームヘッダ”をチェックしない“物理層
  レベルでしか機能しない
”ためであります。

 つまりハブはあんまりおつむが良くないってことですね。。。

 データを受信した各コンピュータは、物理層で電気信号からデータへ変換さ
  れ、データリンク層へ渡されます。
  データリンク層では渡されたデータの“フレームヘッダ”に書かれている宛
  先MACアドレスを参照し、そのMACアドレスが自身のものであればそのまま上
  位層へ渡します。
  もし自身のMACアドレスでなければそのデータを破棄します。

  以上がハブを用いた場合の動作になります。

スイッチを用いた通信

  ハブを用いた構成ですと、必要のないコンピュータへもデータを流してしま
  い効率が良くありません。
  そこでさらに効率よく通信を行うために“スイッチ”が登場しました。

 スイッチは“スイッチングハブ”の略で、ハブのように単純に信号を受信し
  たポート以外の全ポートに送り出すのではなく、スイッチは

  中継するときにデータリン
  ク層の“フレームヘッダ”内にあるMACアドレスを学習し、自身が持ってい
  るMACアドレステーブルに反映します。

  このような動作をすることで、どのポートにどのMACアドレスを持つ機器が
  存在するのかをスイッチ自身が認識するため、該当するポートのみにデータ
  を中継すればよいことになります。

 スイッチはハブよりも全然頭がいいですねぇ。

 このように“ハブ”と“スイッチ”では概観は似ていても中身は全然違うわ
  けです。

 “ハブ”は“スイッチ”と比べて機能が劣ることから、“バカハブ”とか
  “ダムハブ”なんて言われることがあります。

 今やハブとスイッチの価格差も無くなり、家庭内LANにもスイッチが使われ
  る時代になりましたね。
  (というかお店でハブを見つけるほうが難しい?)

 今回は“ハブ”と“スイッチ”の機能の違いについて解説しました。

 

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