![]() |
![]()
ホーム > スイッチング技術 > スパニングツリー -ルートブリッジの選択基準-
LANスイッチング徹底解説
LANスイッチングに関する技術を網羅した本。入門者にはもちろんのこと上級者にも、ぜひ机の片隅に置いて欲しいと思わせる内容です。非常に深い部分まで説明していますが図を多用しているため大変読みやすいです。
スパニングツリーの解説もあります。
改訂新版 Cisco Catalyst LANスイッチ教科書
Cisco本にはめずらしく日本人が書いてます。Ciscoのスイッチ製品であるCatalystに関するLANスイッチング技術の解説書。基本技術はもちろんのこと、Catalyst独自の技術にも触れていて社内でCatalystを導入している方は必読。日本人が書いているので非常に読みやすいです。スパニングツリーの解説もあります。
前回でルートブリッジの役割を説明しました。
ではこのルートブリッジってどうやって決められるのでしょうか?
スパニングツリープロトコルではBPDU(Bridge Protocol Data Units)といわれるデータをやりとりしているということも前回説明しました。
このBPDUのやりとりをすることでルートブリッジを決めたり指定ポートやルートポートを決定します。 ちなみにBPDUの送信間隔はCisco機器だとデフォルトが2秒となっています。 このBPDUパケットの中のブリッジIDフィールドの値が一番小さいブリッジ(スイッチ)がルートブリッジになります。

ブリッジIDは2バイトのプライオリティと6バイトのMACアドレスから成っています。
プライオリティは100、MACアドレスが12-34-56-78-9aだったとするとブリッジIDは100123456789aとなります。
つまりネットワーク内の全てのブリッジが同じプライオリティだったとすると、MACアドレスの一番小さいブリッジがルートブリッジになるのです。
前回の説明の中でルートポートを選択する際には“各スイッチからルートブリッジへ最も近いポート ”が条件ですと説明しました。
この最も近いポートを決める値をパスコストといいます。
この値は一般的に小さい方が優先され、ルートブリッジまでの帯域幅から値が算出されます。
仮に以下のようにパスコストが決められたブリッジの場合・・・

構成が下記の様な構成の場合

SW-A ~ SW-B ~ SW-Dのパスコストは"119"
SW-A ~ SW-C ~ SW-Dのパスコストは"200"
となりSW-A ~ SW-B ~ SW-Dを経由する通信の方がパスコストが小さくなるためSW-DはSW-B向けのポートをルートポートにします。
ではもし仮にパスコストが同じ経路が2経路あったとしたらどうなるでしょう?

この場合パスコストが同じなので2つのポートをルートポートにしてしまうと当然ループ構成になってしまいとんでもないことになります。
ですので何らかの方法によってルートポートを選択しないといけません。
ルートポートの選択は以下の順番で行われます。
つまりパスコストが同じ場合は、上位スイッチのブリッジIDが小さいポートがルートポートに選ばれます。

上記例ですとブリッジIDが小さいSW-B向けのポートがルートポートとなりSW-C向けのポートがブロッキングポートになります。
以下の構成の場合はどうなるでしょうか?

ルートポートの選択は以下の順番で行われます。
しかし、この場合パスコストも上位スイッチのブリッジIDも同じです。
その場合は、上位ブリッジ(スイッチ)向けのポートで最小のポート番号(ポートID)がルートポートに選ばれます。

ルートブリッジが選択されると、ルートブリッジを中心に書くポートの役割が決まっていきます。
スパニングツリーのポートの名称には以下のようなものがあります。
最初にルートブリッジに直接接続されている2つのセグメントについて考えてみます。 まずルートブリッジのポートですが、これは全てのポートが指定ポート(Designated Port)になります。

続いて各スイッチからルートブリッジに一番近いポート(直接接続されているポート)がルートポート(Root Port)になります。

となります。
次にルートブリッジが直接接続されていないセグメントで考えてみます。
まず指定ポートですが“各セグメントからルートブリッジへ最も近いポート”が指定ポートになります。
下記構成でSW-BとSW-D間とSW-CとSW-D間のそれぞれのセグメントにおいてルートブリッジに最も近いポートが指定ポートになるので、

となります。
続いてルートポートですが“各スイッチからルートブリッジへ最も近いポート”が条件ですが、この最も近いポートは何を基準に選択するのでしょうか?
一般的に最も近いポートを選択する基準は帯域幅によって選択されます。
仮にSW-A~SW-B間の帯域幅が100MbpsでSW-A~SW-C間の帯域幅が10Mbpsだった場合、帯域幅の大きいSW-A~SW-B間を通過する経路が選択されます。 よってSW-DのSW-B向けポートがルートポートとなります。

そして最後に残ったポートであるSW-DのSW-C向けポートがブロッキングポートとなります。
このような動作を全てのスイッチが行うことによりようやくこのネットワークは収束(コンバージェンス)したことになります。
この一連の動作をスパニングツリーアルゴリズム(SPA)と呼びます。 このSPAの計算は当然ネットワーク内のスイッチが増えれば増えるほど大変になります。 また、ネットワーク構成や機器によってブロッキングポートをどこに指定していするか、そのためにはルートブリッジをどの機器にするかといった設計が重要になってきます。
以上がスパニングツリーの動作になります。
ネットワ-ク初心者のみなさま。
ネットワークの基礎知識を疎かにすることは
大変危険です!!
これを読めばネットワークの基礎が分かる!!
ネットワーク関連の仕事に就きたいとお考えの学生の方や、ネットワークに興味があって転職を考えている社会人の方、まずは登録してみてください。
もちろん無料です!!
↓メールマガジン購読はこちら↓
スパニングツリー(spanning tree)のしくみ -スパツリとは?-
まずはスパニングツリーの基本をお勉強。
スパニングツリー(spanning tree)のしくみ -スパツリの基本動作-
スパニングツリーってどうやって動いてるの?基本的な動作概要について学びましょう。
スパニングツリー(spanning tree)のしくみ -ルートブリッジの選択基準-
ルートブリッジってどうやって決められるのでしょうか?スパツリの詳細な部分について解説しています。
スパニングツリー(spanning tree)のしくみ -スパニングツリーの状態遷移-
スパニングツリープロトコルにはもう一つ知っておかなければいけない重要な動作があります。
スパニングツリー(spanning tree)のしくみ -スパニングツリーのタイマーについて-
スパニングツリープロトコルで使用するタイマー値について
スパニングツリー(spanning tree)のしくみ -拡張機能について-
Portfast,Uplinkfastについて